12月のホリデーシーズンが始まり、どこか明るく楽しい雰囲気が感じられるようになってきましたね。
またクリスマスもあるので、ケーキを口にする機会も増えてくるのではないでしょうか。。
口に含んだ瞬間、華やかな風味で楽し気な雰囲気を連想いただけるような味わいにしたいと考え、エルサルバドル サンタローザ農園のナチュラル製法をベースに、深みとコクのあるインドネシアとのブレンドから試作を始めました。

最初は、インドネシアの個性が強く、サンタローザ農園の甘さも香りも消えてしまいました。
しかし、冷めてくるとサンタローザ農園のぶどうや赤ワインのような、華やかな香りが顔を出していたことに気づいたことで、中煎りや深煎り、浅煎りなど、焙煎度合いを下げることで目指しているブレンドになるのではないかと思い、気づけば19種類のブレンドを作成していました...

どれも、コクはあってケーキとも相性が良さそうではありましたが、深煎りや浅煎りを3種類以上混ぜると、それぞれの甘さと苦みに負けてしまっており、後味にサンタローザのシャープな酸味だけが残っていました。
ここで完全に行き詰ってしまったので、サンタローザ農園をメインには使用せず、2種類だけのシンプルなブレンドで作成することにしました。
そこで、コクもあってナッツの香ばしい風味を持ち合わたブラジルに目をつけました。
ここは、焙煎士の直感のような部分もありましたが、このサンタローザ農園のぶどうの甘さと、ブラジルのチョコレートのようなコクは2種類とも支えあうような印象がありました。
シンプルに5:5で混ぜてみると見事に調和して、ストーンフルーツ系の巨峰のような、ジューシーな甘さを感じつつ、チョコレートやナッツの風味が、丸みのある口当たりを作ってくれる、本当に支えあっているようなブレンドに仕上がりました。
最後の直感で、ひらめきのようなものから生まれたこのブレンドは、今年1年の集大成が詰まっているかのようにも感じ、とても嬉しい気持ちになりました。
一口飲めばホリデーシーズンの楽し気な雰囲気が感じられる、そんな味わいを実現することができました。
ぜひ、あなたのホリデーシーズンに『クリスマスブレンド』をお楽しみください。